ここで述べる座標とは、原点から目的の地点の距離の事です。 空間認識のページと深く関連しています。 目的の地点から、適度な位置に原点があることが座標の概念の定義です。
極論を言えばギターを演奏するには弦だけにさわれれば良い。 これが「作用点」です。 にも関わらずピックハンドの肘をボディに置くのは、ここに「原点」を作って操作を安定させたいからです。
原点には種類があり、動かす頻度の多さ別に分けられます。 コントロールする側から並べると、
となります。ピックハンドの(エレキギター)実例順に並べると、
となります。
※スタイルによっては手の平の小指側を弦に置かない場合もあります。
上項のように、コントロールする側される側の命令系統を「主従関係」と言います。
各点が定まれば、あとはその点またはそれを使った動かし方です。 つまり、点を中心に角度で動かしたり、点をxyz軸方向に動かしたりのベクトルです。
もしこの概念をまったく知らずにギターを弾くと、 「作用点」が最も重要な命令対象となり、「原点」はそれに従うものとなります。
このまま練習しつづけると「原点」が定まらない為、上達の効率も落ちますし、 力学的に質の悪いフォームを身に付けてしまいやすくなります。 ですから、主従関係を整理する為にこの「座標の概念」が必要です。
※6弦を弾いてから1弦を弾くときのピックハンドの例